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100℃以外の温度では粘度が非常に違ってきます。これに対してCの油は-18℃の時10Wの粘度を有し、温度が100℃になっても30番の粘度をもっています。このように低温、高温両方の粘度が規定値を満足し、温度の変化に対して粘度変化の少ない油を粘度指数の高い油といい、温度差の大きい地方や、温度差の大きいエンジンに適用されています。
このように低温、高温いずれでも規定値を満足する油をマルティグレードオイルと云います。

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2・238図 潤滑油の粘度変化

3)潤滑油の選定
潤滑油はエンジンの種類、使用燃料の種類、使用条件などにより異なるためメーカの推奨する潤滑油を使用することが望ましいが、通常は下記を基準に選定する。
(1)適切な粘度の潤滑油を選ぶ。
SAEの粘度区分より適切な粘度の潤滑油を選ぶが、地域、夏冬等、気温により使い分けることもある
(2)適切なアルカリ価の潤滑油を選ぶ。
API分類の内よりメーカーの指定するアルカリ価を保有する潤滑油を選定する。
4)潤滑油の交換基準
潤滑油の交換時期は、エンジンの形式、運転条件、使用燃料の種類、潤滑油の種類、張込み量(補油量)補給量等により異なるので、油メーカに分析してもらい判断するのが最も望ましいが、実際には難しいので、通常はメーカーの指定した交換時間を基準にして交換するか、又はオイルメーカの提示しているスポットテストにより、スラッジの

 

 

 

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